300.夢のような日々

  1. 朝飯前の朝飯

夢のような日々

 遡ること4年前の平成27年7月のこと。
 

 遠縁の乃木希典夫妻の乃木神社へ参ったあと、新妻が「きょうは料亭で誕生日祝いをしてあげる」と言ってわたしを「乃木坂 神谷」へ案内した。
 

 仲居さんに通され部屋へはいると、長女・長男・次男・三男の顔がある。
 

 わたしが思わず「どうしたんだ?」と叫ぶと、長女が口を開く。
 

「弟たちが『おとうさんの勤続30年を祝ってあげよう』と言ったから、わたしがここを手配した。その席、常連の小泉元総理が座ったかもよ」
 

 その夜は小泉総理に思いを馳せた。
 

 平成13年4月に小田全宏氏の呼びかけで日本青年館で実施された自民党総裁選の公開討論会には、橋本龍太郎氏、小泉純一郎氏、亀井静香氏、麻生太郎氏が顔をそろえた。
 

 派閥の論理で言えば橋本氏の返り咲きが濃厚だったが、あとがない3回目出馬の小泉氏の起死回生の熱い「改革」のトークが群を抜いていて、会場の多くが「小泉総理」誕生を待望した。
 

 翌日の読売新聞朝刊に「各候補者へメッセージを送りませんか?」という記事にメールアドレスが載っていたので小泉候補へ連絡すると秘書から返信があった。
 

「公開討論会で小泉純一郎候補の話を聴いて感動しました。当選の暁には『米百俵の精神』で改革に取り組んでください」


「いただいたメッセージは必ず小泉候補へ伝えます」
 

 4月24日の自民党総裁選では、小泉氏が195票を獲得、2位の橋本龍太郎氏の155を引き離して第20代自民党総裁に選出された。
 

 小泉総理(当時)は所信表明演説で「米百俵の精神」を取り上げてくださった。

 平成30年7月、わたしは雇用延長しないで定年退職の道を選んだ。
 

 前年の9月決算では、講師派遣の業務を引き継いだ年に比べて10年で売上げを3.5倍に伸ばし、利益率も大幅に改善することができた。

    10年間で2,000件超の事案が大雨の日も大雪の日も前日に対応策を講じたので無事だった。
 

 同8月、創業者、仲人、そして恩人の石川和夫税理士のお墓にお参りし退職を報告した。
 

 あわせて新妻と子どもたちが群馬県の草津温泉でわたしの還暦を祝ってくれた。
 

 あの地獄のようだったわが家でまさかこんな平和な時代がくるとは夢のようだった。

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