「ゴールデンウィークに千葉へ帰りてえ」
奥星余市高校PTAの中山母から自宅へ電話がある。
「東京の東日本支部総会と北海道の授業参観への出欠はどうですか?」
「総会には出席させていただきます」
「授業参観にもぜひ」
「妻の健康状態がよくて中学1年生の三男の面倒を見てくれる人間がいれば参加したいです」
早速、長男へ連絡した。
「奥星余市高校の行事へ参加したいので5月16日~17日に三男の面倒を見てくれないか? 食べさせたり、野球につれていったりだけど」
「いいよ」
「ありがとう」
次男からは「お母さんの具合はどう? ゴールデンウイーク(GW)に千葉へ帰りてえ」と連絡があったので「ちょっと待て」と答えた。
担任の玉ちゃん(玉浦淳子教諭)とメールのやりとりをする。
「GWにこちらへ帰したほうがいいか悪いかご助言いただけませんか?」
「帰してあげると喜ぶでしょうが、地元の友だちとなじんで元に戻る可能性があります。GWに帰省しない生徒たちにはバーベキュー(BBQ)も計画しています」
後日、奥星余市の左藤母からからも連絡があった。
「5月の学級参観と6月の強歩大会へ行くよね。飛行機や宿泊先を早めに手配したほうがいいよ」
「了解、ありがとう。その前のGWにお嬢さんは帰京するの?」
「うちは『帰らない』と言っている」
「だよね。入学式があったばかりだもんね」
わたしは、GWの10日間で次男がやんちゃに戻ったり「北海道へ戻りたくない」と言うのをおそれ、かつこの時期の飛行機代も高額なので、その旨を連絡した。
「せっかく北海道へいるんだから新しい友だちとエンジョイせよ。少し多めに小遣いをはずんでやるから。玉ちゃんからはBBQがあると聞いたぞ」
「もういい!」
わたしは北海道へ次男をとどめておいたら中学時代の友だちとつるむこともないだろうと安心した。
しかし次男はこのGW期間中にとんでもないことを引き起こし、あとから「こんなことなら千葉へ帰すべきだった」と唇をかんだ。
親から思いを止められたときはわざとではないにしても、あとから違うかたちで報復が待っているのだった。
この時期、妻は「次男から電話あり『帰りたい』と言うが、夫は『帰るな』と。またもめている。あ〜嫌だ」と書いている。
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