262.「部長から『おまえ、いいやつだな』と言われた」

  1. 朝飯前の朝飯

「部長から『おまえ、いいやつだな』と言われた」

 三男から昼に電話があった。


「おとうさん、いま遠野と一緒に都立江東高校野球部にいるんだ。ここ甲子園に出場していてバッティングマシンが6台もある。先輩たちも優しいし楽しいし最高だよ。遠野もここ受けるって言ってるし、おれもめざすよ。部長さんも『おまえいいやつだな』って言ってくれたんだ」

「なにがいいんだ?」

「『どうして野球始めたんだ?』って質問されたから『兄たちは剣道をしていて臭かったんで、ぼくは絶対に野球をやるって言いました』って答えたらその部長、『お前はいいやつだな。おれは父親が警察官だったから剣道と柔道をするように言われて小学校のときは渋々やった。でも、中学へ入学したら躊躇なく野球部へ入部した。それ以降、野球に約40年間かかわっているよ』と言われた」

「いい話だな。でも、偏差値63だぞ。遠野くんはほぼオール5だからまちがいなく受かるだろうが、おまえはオール4より少しいいだけだからきついんじゃないか?」

「野球部で2人、スポーツ推薦の枠があるらしい」

「運よく受かったとしても、勉強でついていかれないぞ」

「大丈夫、がんばるから」

 三男の「がんばる」ということばは怪しい。

 わたしは「わかった」と答えながらS大附属高校のことがあたまをよぎった。

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