俳優の吉田栄作氏に視線くぎづけ
ペンシルバニア州ウイリアムズポートのホテルで6時半起床。
ルームメートの川上父と一緒に7時にホテルのレストランへ行くと、そこには時差ぼけで寝不足の面々がいる。
8時15分ホテルのロビーに集合し、これからいよいよリトルリーグの聖地へ向かう。
「リトルリーグ・ワールドシリーズ」と言われる世界選手権大会は、11歳から13歳の子どもが全米とインターナショナル(非アメリカ)にわかれてトーナメントを行ない、それぞれの勝者が決勝で対戦する。
全米はニューイングランド、ミッドアトランティック、ミッドウェスト、グレートレイクス、サウスイースト、サウスウェスト、ノースウェスト、ウェストで、インターナショナルはカナダ、メキシコ、カリブ海、ラテンアメリカ、日本、アジア太平洋・中東、ヨーロッパ・アフリカ、オーストラリア。
両者の計16チーム。
最初から全米とインターナショナルをばらして対戦させないのは決勝トーナメントへアメリカのチームがいないと盛り上がらないという理由かららしい。
それまでの優勝回数は、台湾17、日本6、カリフォルニア州5、ペンシルバニア州4、コネチカット州4、ニュージャージー州4、メキシコ3、ジョージア州3(以下省略)となっている。
このワールドシリーズはABC(アメリカン・ブロードキャスティング・カンパニーというアメリカのテレビの民間放送ネットワーク)、ESPN(ウオルト・ディズニー・カンパニー傘下のスポーツ専用チャンネル)、ESPN2(ESPNの姉妹チャンネル)のいずれかが全米に全試合を放映する。
球場は、ラマダスタジアムとボランティアスタジアムがあり、いずれもホームベースから外野まで68.6メートルの左右対称のフェンスが設置されている。
メインのラマーデスタジアムは45,000人を収容できる。
9時にブリーフィングがあり、ジャパンの父兄以外の席からときおり拍手や「うおーっ」という歓声があがる。
通訳の大森氏が「リトルリーグの歴史について長く語られました」と解説。
11時にオープニングセレモニーがあり、リトルリーガーたちが国旗を手に行進する。
ジャパンは、ミッドアトランティック、カリビアン、ニューイングランドにつづいて4番目。
トリはアジアパシフィック代表のチャイニーズタイペイ(台湾)。
ここで一斉に風船が放たれる。
そのときジャパンの応援席へ俳優の吉田栄作氏が、映画「僕たちのプレーボール」に出演する子どもたちを連れて登場。
ジャパンの面々、とくに選手の母親たちは、吉田氏に視線くぎづけ。
各チームのキャプテンにプレゼント、選手にひとつずつメダルが渡される。
選手退場、オープニングセレモニー終了。
積極的な山田母が吉田氏に近づき握手を求めると、吉田氏はニコッと笑い応じる。
「ワールドシリーズ」の名の通り、まさにリトルリーガーたちの夢の祭典の幕が開いた。