282.「おとうさん、背番号12をもらったよ」

  1. 朝飯前の朝飯

「おとうさん、背番号12をもらったよ」

 三男の高校の野球部の、最初の親の会には参加することができなかった。

 中学時代より学校からの「おたより」というものを渡したためしがないからだ。

 何度言っても変わらない。

 2回目の会合には遠野母から連絡をもらったので参加することができた。

 学年の親の会の副会長が空席で遠野母から「中学のPTAで広報委員長をつとめたのでやってくださいよ」と盛んに勧められたが、途中から参加するのは縁がないのだろうということで固辞した。

 しかし同じく奥さんをガンで亡くした錠島さんが引き受けてくれた。

 三男は野球部の3年生が甲子園夏季大会の東東京大会予選を終え引退すると、1年生ながら背番号12をもらいベンチ入りし野球に対してがむしゃらに取り組んだ。

「おとうさん、背番号12をもらったよ」

「よかったな。1年生のベンチ入りは何人だ?」

「5人だよ」

「そうか、がんばれよ」

 勉強のほうは中間テストが324番、期末テストではぎりぎり二百番台へ少し上昇、少しだけ安堵する。

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