181.「渡米の足しにしてね!」

  1. 朝飯前の朝飯

「渡米の足しにしてね!」

 9時に喜多グラウンドへ集合し、リトルリーグ世界選手権大会の荷物の最終確認だ。

 徳川洋文監督から選手への諸注意がある。

「アメリカは自由な印象があるが、ふざけたり、ハメをはずすな。4年前の世界大会で、ある選手が意味なく火災報知器を鳴らして『国外退去させる!』と厳しい注意を受けた。また、選手村でちょっかいをだされて仕返ししたら告げ口をされた。アメリカ人はこれ以内なら大丈夫、それ以上はダメというギリギリの悪さをしてくる。それに乗っちゃダメということだ」

 石木会長からも話がある。

「日本では『おれの席だ!』といって荷物をおいて席とりすることがあるが、外国だといらない荷物だろうと思ってとられる。『返してくれ!』と言っても通用しない場合があるから注意するように。アメリカでの生活をエンジョイして優勝を勝ちとってきてほしい」

 持ち物リストのチェックが終わると、「宿題を済ませたか?」と尋ねられる。

 三男は案の定、まだ手をつけていないようだ。

 成田リトルリーグ対千葉リトルリーグの小学6年生の対戦を見て、11時にグラウンドを退出し、スポーツ用品店へ行く。

 三男のTシャツや短パン等を購入し、先日にまして6万円の出費となる。

 海外へ行くとなるといろいろ新調してしまい予算オーバーだ。

 そんなとき江戸川の叔母から現金書留で「アメリカでの活躍を期待しています。がんばって! 同封のものは渡米の足しにしてね」という手紙と大金が届いた。

 早速、お礼の電話をいれた。ありがたい。

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