107.「おくさん、死相があるよ」

  1. 朝飯前の朝飯

「おくさん、死相があるよ」

 千葉大病院の外来診察の日だが仕事があって同行してやれない。

 妻は洗濯や洗い物を済ませて、13時40分に千葉大病院へ行く。

    採血、レントゲン後に上廣啓祐医師の診察を受け、「次回5月20日にくるように」と言われて帰宅したらしい。


 妻はそれらを当日の日記にまとめている。

「久々にひとりで千葉大病院は疲れる。最後に克本晋一先生から緩和科の話を聞いたときはもうしんどくて、話が早く終わってほしいと思った。頭のできものは心配ないと言われる。
 長女引っ越し。携帯なかなか通じず、本当に心配する。安く引っ越ししようとしてケチった分、大変だったらしい。義弟さんにも迷惑をかけ、とてもお世話になったようだ。片づけがけさ5時までかかるとは、引っ越しを甘く見すぎていたみたい。思ったよりものがたくさんありすぎたらしいね。これからまた開封と移動が大変だろうけど、ゆっくりぼちぼちやることだね。手伝ってあげたくても、できないからねぇ。情けないねぇ~。ガンバです。
 次男から『迷惑をかけた』とメールがある。連休は余市で過ごすことに決まり!!」


 妻は長女の引越しに際して母親としてなにもしてやれないのが歯がゆいらしいが、弟の加勢があったにせよひとりでやることで成長につながる。

 翌朝、三男を起こして朝食の用意をして食べさせる。

 妻を何回も起こしたがなかなか目を覚まさない。

   7時半にようやくベッドから降りてきて食事させると、出発予定時刻が30分延びる。

 東金市のにしきの園で蘭の鉢植えを購入し、瀬田クリニック新横浜へ。

 妻は「『左右首リンパへ2本注射する』と言われ、怖くてついつい力が入った。注射したときは重たい感じがしてとても痛かったが、しばらくすると治まった」と言った。


 新横浜で外食をして会社へ寄り、わたしが2時間ほど仕事をしているあいだに、元同僚でフリーランスの村岡繁雄氏に妻が挨拶した。

 その後、松戸の寺本昭男元編集長のオフィスへ寄って欄の鉢植えを渡すと、「おくさん、死相があるよ」と言われた。

 寺田元編集長は顔相の権威でもある。

 妻は帰りの車のなかで「明るくおしゃれな事務所で、寺本先生同様、息子さんもとてもステキな人。おくさまにもお目にかかりたかった」と。

 19時半に帰宅し、岩勢へ食事に行き、わたし・にぎり、妻・かに雑炊、三男・生姜焼き定食を注文。


 妻はこの日のことを下記にまとめている。

「最近、三男にたいした食事をつくってやれなくてごめんね。元気になったらちゃんとつくるからね!!

 次男が『郵便局のキャッシュカードを無くした。お金がないからヒッキーになる』って言うけどちょうどいいかもね。あす現金書留でお金を送る。明後日着予定。

 一日が長い。疲れる。

 あすから風薫る5月だよ!! 夫へ、きょうもありがとう。お疲れさまでした」


 妻にとってはちょっとハードな二日間だったかもしれない。

(つづく)※リブログ、リツイート歓迎

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